笑ウJENAニハ福キタル

些細なことで笑顔になれるシアワセ。
さあ笑いましょう。

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きっかけは誰かの思い出
なんだかあまりにもはっきりとした夢を見ました。
夢って妙に支離滅裂だったりする場合が多いのに、この夢はまるで実際にあった出来事のように鮮明なんです。
とても不思議な、やわらかい気持ちで目を覚ましました。
その夢の中での出来事です。


舞台は古いアパートやら一軒家の並ぶ裏道。
クランクになった路地の一角を大量の粗大ごみが占拠していて、自転車で通ろうとしていた私は「邪魔だなあ」と思いつつ、降りて押すことにしました。
通りがかった誰かが「へえ。“子供が使っていたギター”だって。」と、ガラクタの山のてっぺんに乗っていたホコリまみれでぼろぼろのギターケースを見てつぶやきました。
その、“子供が使っていたギター”という言葉はケースの蓋に書かれていました。それが私にはとても不思議に思えて。だって、押入れとか物置にしまっておくなら脇に書くんじゃないかなぁ。自分の子供だったら“誰それの…”って書くんじゃないかなぁ。第一、“ギター”ってことは書かなくてもわかるのに。
そんな不思議な気持ちに、私は自転車を端にとめてしばしそのガラクタの山をボーッと眺めていました。
先ほどの人がギターケースを開け、中から思いのほか手入れの施されたギターを取り出した時、別の通行人が「わぁ。これって蓄音機だよ。」と連れに話しかけながら足を留めました。
その声にそちら側を見てみると、その蓄音機には「祖父 昭和XX年に他界」と書かれています。
先ほどの不思議な気持ちの意味がわかった気がして、あらためてほかのガラクタを見てみました。すると、足の折れたキャビネットの天板には「日当たりのよい窓際」、擦り切れた布製のソファーの肘掛けに「猫の定位置」、柱時計に「昭和XX年から止まっている時計」。
やっぱりそういうことかも。
そこにあるガラクタのほとんどにマジックで書かれてあるのは、それぞれの品が持つ「思い出のタイトル」なんじゃないか。しかもその「タイトル」は、ここに粗大ごみとして出される時に書かれたものではないようです。ある「タイトル」はホコリに埋もれ、ある「タイトル」は擦れてかすれています。これを手放した主が「思い出」と認定した時に書いたんじゃないか、と。
妙に切ない気持ちでそれぞれの「思い出」を見ていたら、気付くとそのガラクタの山の周りには、狭い路地にも関わらず実にたくさんの人が集まっていました。
誰かが「思い出」の山の中から「ちゃぶ台」を見つけ、それを地面に置きなおしました。そのちゃぶ台を囲んで何人かが自然に座る。ひとりが持っていた缶ビールをそのちゃぶ台に置き、知らない同士が笑顔で乾杯をする。すると近くのアパートから無愛想なおばちゃんが出てきて、煮物の盛られた皿を無言で置いていく。
路地に面したほかの家々からも、外にテーブルを出したりお茶やお酒を持ち寄ったりして、集まった人たちとともにそれぞれにおしゃべりを、そしてそこに溜まった奇妙な空気を楽しんでいました。
すでにガラクタの山は当たり前のようにその一角にあり、集まっておしゃべりをしている人たちはわざわざその品々を見るでもなく、かといって無視しているでもなく。とにかく、当たり前のように存在する、という感覚。
そこへ、20代半ばぐらいの髪の長い女の子がガラクタの山から“子供が使っていたギター”を下ろし、しばしためつすがめつすると、抱えて塀にもたれて座りました。そしてろくにチューニングも整わぬうちに静かに歌い始めたのです。その声がすごく柔らかくて心地よくて。居ても立ってもいられなくなって私も途中から一緒に歌うと、全然知らない曲なのにピタリとハモる(その辺が夢のなせる業なんだけど)。楽しくてしばらく一緒に歌ってた。
それだけ人が集まっててこれほど心地いい歌なのに、不思議なことに歌い終わっても拍手も何も起きない。でも、みんなちゃんと笑顔で聴いてた。当たり前のもののようにそれぞれが存在する、という感覚。
彼女も、歌い終わってから当たり前のようにギターを元の山に戻し、当たり前のように立ち去ろうとしたので、呼び止めて名前だけ訊いてみた。彼女は「カフェ」と名乗り、「私はJENA…」と言おうとした時にはもう人垣に埋もれてた。

…というところで目が覚めました。

目が覚めた時に、すごく「楽しい夢見たー」という感覚でうきうきしてました。

「誰かの思い出」というものすごく特別な何かと、当たり前のように存在するものを楽しむということの不思議な対比が、奇妙に心地よく感じられる夢でした。
映像でお見せできないのが残念。

「カフェ」という女の子には、いずれ現実の世界で「当たり前のように」会えるんじゃないかと、そんな気がしています。




JUGEMテーマ:夢日記。


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生業:うたうたい

「ニホンゴ話せますか?」とよく訊かれるが、生粋の江戸っ子、神田の生まれ。
英語で歌い、ポルトガル語で歌い、スペイン語で歌い、時にタガログ語でナンパされる。そんな無国籍な風貌でありながら、明神下で日本舞踊を教える父を持つ。
一番好きな酒はテキーラだが、一番好きな食べ物はあん肝(一緒にヤッてみたことはまだない)。
「無節操」をポリシーに、明るく楽しいビンボー生活をエンジョイしながら、日々、歌っている。

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